中国湖北省武漢市で集団発生している「新型コロナウイルス」による肺炎患者は、公式発表の40倍近い1700人を超えている可能性があるとの研究結果を、このたび英大学チームがまとめた。
感染は予想以上の広がりを見せており、世界保健機関(WHO)は今回の新型コロナウイルスによる肺炎に関して、22日に緊急委員会の会合を開催すると発表した。
中国の「新型肺炎」予言が的中! 東京五輪は超ヤバい状況… ヒアリ上陸も当てた生態学者が鳴らす警鐘とは!?
1月16日には日本国内でも感染者が報告されたが、すでに退院しており、それ以外の患者は今のところ確認されていない。
しかし、感染源とみられる海鮮市場で販売されていた野生動物以外にも、それらと関連のない経路で感染した事例も判明するなど、今まさにウイルスは恐るべき早さで伝播していると考えられている。
しかし、感染源とみられる海鮮市場で販売されていた野生動物以外にも、それらと関連のない経路で感染した事例も判明するなど、今まさにウイルスは恐るべき早さで伝播していると考えられている。
日本にとってはオリンピックイヤーでもある2020年、新型肺炎の脅威に備えて適切な対策をとることはできるのだろうか?
実は、今回の新型コロナウイルス出現を4年前に“予言”し、さらに五輪開催時のアウトブレイクを警告する研究者がいる。
国立環境研究所の外来生物研究プロジェクト・リーダーである五箇公一先生だ。
実は、今回の新型コロナウイルス出現を4年前に“予言”し、さらに五輪開催時のアウトブレイクを警告する研究者がいる。
国立環境研究所の外来生物研究プロジェクト・リーダーである五箇公一先生だ。
強い毒をもつ外来種のアリ「ヒアリ」が日本に上陸することをトカナのインタビューで予言し、それが2017年に的中したことで注目を集めた五箇先生。
今やメディアでその姿を見ない日はないほどの、日本における保全生態学の権威である。
日本が誇る学者が本気で指摘した、オリンピックイヤーに起きる可能性がある「ウイルスにまつわる衝撃の真実」を改めて再掲しよう。
今やメディアでその姿を見ない日はないほどの、日本における保全生態学の権威である。
日本が誇る学者が本気で指摘した、オリンピックイヤーに起きる可能性がある「ウイルスにまつわる衝撃の真実」を改めて再掲しよう。
——五箇先生の研究では、外来種だけでなく、ウイルスなども扱っていますよね。
五箇 我々が次に気になっているのは「目に見えないもの」なんです。
たとえば、人の移動で入ってくるジカ熱やエボラなど。
人間そのものの移動とともに広がってゆくこれらのウィルスがもっとも検疫しにくい。
たとえば、人の移動で入ってくるジカ熱やエボラなど。
人間そのものの移動とともに広がってゆくこれらのウィルスがもっとも検疫しにくい。
■オリンピックなど世界的祭事で感染拡大する。なぜなら経済優先社会だから
——ジカ熱はブラジル、エボラはギニアやシエラレオネという西アフリカ……。遠い国の話のようですが?
ジカ熱によって引き起こされる小頭症
五箇 ジカも日本ではすでに11人が持って帰ってきています。
もちろん、今夏リオデジャネイロで開催されるオリンピックも警戒が必要です。
リオに行った帰りの日本人、欧米人、中国人などが日本に入国するだけで何が起こるかわからない。
エボラよりジカの方が、感染拡大の危険性が高いと僕は思います。
なぜならエボラは発症すれば重症化、もしくは死に至るので、患者は即、隔離されます。
ジカは普通の人がかかっても、少し風邪っぽいぐらいの軽い症状で済んでしまう。
なのでウィルス保有者が隔離されることなく知らない間に人間社会に入り込むんです。
結果妊婦さんが罹患すると小頭症が現れる。
重篤なエンドポイントが胎児にしか出ないから、はびこりやすい。
潜伏期間もあるので隠れたまま広がる。
現在でもブラジルには発症していない患者数自体は莫大にいるのではないかといわれています。
もちろん、今夏リオデジャネイロで開催されるオリンピックも警戒が必要です。
リオに行った帰りの日本人、欧米人、中国人などが日本に入国するだけで何が起こるかわからない。
エボラよりジカの方が、感染拡大の危険性が高いと僕は思います。
なぜならエボラは発症すれば重症化、もしくは死に至るので、患者は即、隔離されます。
ジカは普通の人がかかっても、少し風邪っぽいぐらいの軽い症状で済んでしまう。
なのでウィルス保有者が隔離されることなく知らない間に人間社会に入り込むんです。
結果妊婦さんが罹患すると小頭症が現れる。
重篤なエンドポイントが胎児にしか出ないから、はびこりやすい。
潜伏期間もあるので隠れたまま広がる。
現在でもブラジルには発症していない患者数自体は莫大にいるのではないかといわれています。
——今からでもオリンピックを中止にできないものなのでしょうか?
五箇 世界的な祭事があるときほど、検疫は難しいんです。
2013年シエラレオネでエボラが流行して1万人以上が亡くなってしまいました。実は最初に数百人という患者が出た時点でウマル・カーンという現地の医師が
「人の動きを止めて、国際的検疫を強化してほしい」
と政府やWHO(世界保健機関)に要請したんです。
ただし当時はワールドカップで経済がにぎわっている時です。
アフリカの地方の病気のために世界経済は止められずに無視されてしまった。
後手にまわったんですね。
するとヨーロッパにまで患者が出てしまい、そこでWHOは大慌てで緊急物資や医師を送り込み、やっと封じ込めようとした。
今でも患者が出ているので完全に封じ込められてはいません。
勇気を持って進言したウマル・カーン医師は治療活動中に自身もエボラ出血熱ウィルスに感染して亡くなってしまいました。
彼は患者の血液サンプルをアメリカのCDC(疾病予防管理センター)に送っていて、そのサンプルによりエボラ出血熱の分布拡大プロセスを明らかにするDNAデータが得られたのです。
本当にすごい。
その医師がまさに命を張って科学データを確保してくれたんですが、ワールドカップに妨げられ、その成果が活かされることはありませんでした。
環境問題、そして疾病対策において実は一番の難敵は経済なんです。
2013年シエラレオネでエボラが流行して1万人以上が亡くなってしまいました。実は最初に数百人という患者が出た時点でウマル・カーンという現地の医師が
「人の動きを止めて、国際的検疫を強化してほしい」
と政府やWHO(世界保健機関)に要請したんです。
ただし当時はワールドカップで経済がにぎわっている時です。
アフリカの地方の病気のために世界経済は止められずに無視されてしまった。
後手にまわったんですね。
するとヨーロッパにまで患者が出てしまい、そこでWHOは大慌てで緊急物資や医師を送り込み、やっと封じ込めようとした。
今でも患者が出ているので完全に封じ込められてはいません。
勇気を持って進言したウマル・カーン医師は治療活動中に自身もエボラ出血熱ウィルスに感染して亡くなってしまいました。
彼は患者の血液サンプルをアメリカのCDC(疾病予防管理センター)に送っていて、そのサンプルによりエボラ出血熱の分布拡大プロセスを明らかにするDNAデータが得られたのです。
本当にすごい。
その医師がまさに命を張って科学データを確保してくれたんですが、ワールドカップに妨げられ、その成果が活かされることはありませんでした。
環境問題、そして疾病対策において実は一番の難敵は経済なんです。
——エボラ流行の裏にはそんな話があったんですね。しかし、経済優先は恐ろしい。
五箇 ジカ熱も最初はアフリカで発見された病気です。
その後、東南アジア、ポリネシアと渡り、2013年にブラジルに上陸したとされていて、遺伝子レベルでその流れは解析されています。
ではなぜ2013年だったのか。実はブラジルでコンフェデレーションズカップが行われたんですね。人、モノの出入りで入ったとしか思えない。
その後、東南アジア、ポリネシアと渡り、2013年にブラジルに上陸したとされていて、遺伝子レベルでその流れは解析されています。
ではなぜ2013年だったのか。実はブラジルでコンフェデレーションズカップが行われたんですね。人、モノの出入りで入ったとしか思えない。
——東京オリンピックと騒いでいる場合ではないですね。
五箇 開催してもいいですが、かなり警戒しなければいけない。
工事で大量の物資を運んでくるので、ウイルスもそうですが、外来のアリなどにも気をつけなければいけない。
公衆衛生的には、人ですね。
ジカ、エボラ以外にもSARS、コロナウイルス、HIV、デングなどの疫病の侵入が加速する可能性があります。
工事で大量の物資を運んでくるので、ウイルスもそうですが、外来のアリなどにも気をつけなければいけない。
公衆衛生的には、人ですね。
ジカ、エボラ以外にもSARS、コロナウイルス、HIV、デングなどの疫病の侵入が加速する可能性があります。
——病気が発生しても、日本政府も経済を優先しそうですしね。
五箇 そうです。グローバリゼーションの
「世界はひとつ、地球はひとつ」
というのは聞こえこそいいのですが、アフリカ、ブラジルで起こったことは日本でも起こりえるという危機感をもってほしい。
「世界はひとつ、地球はひとつ」
というのは聞こえこそいいのですが、アフリカ、ブラジルで起こったことは日本でも起こりえるという危機感をもってほしい。
■ウイルスの進化速度に対して人間の創薬スピードが間に合わない
——新たなウイルスがアフリカで起こりやすいのはなぜですか?
五箇 生物多様性が高いからです。
エボラ、HIV、SARSなどの新興感染症を含めて人間に感染する病気の多くは野生動物に寄生する病原体が起源とされています。
だからアフリカのように生物多様性が高く、かつ、経済発展と自然破壊が急速に進んでいるところは新興感染症のホットスポットになります。
なぜならウイルスが住みかを失って人間への感染を始める場所となるからです。
エボラ出血熱も元々はある地域だけで起こる風土病だったはずです。
しかし、アフリカの環境破壊が進んで、ウイルスが社会に入り込んでくる。
さらにウイルスに感染した人が動くことを繰り返す。ウイルスは人間体内で急速に進化して感染がどんどん広まることになります。
エボラ、HIV、SARSなどの新興感染症を含めて人間に感染する病気の多くは野生動物に寄生する病原体が起源とされています。
だからアフリカのように生物多様性が高く、かつ、経済発展と自然破壊が急速に進んでいるところは新興感染症のホットスポットになります。
なぜならウイルスが住みかを失って人間への感染を始める場所となるからです。
エボラ出血熱も元々はある地域だけで起こる風土病だったはずです。
しかし、アフリカの環境破壊が進んで、ウイルスが社会に入り込んでくる。
さらにウイルスに感染した人が動くことを繰り返す。ウイルスは人間体内で急速に進化して感染がどんどん広まることになります。
——五箇さんは今の地球環境をどう見ていますか?
五箇 今は地球の自然環境に大きな異変が生じて、人間にとってクライシス(危機)を迎えつつあると思います。
今まで動物とウイルス、同じ生態系に共生していたものが、人間社会と敵対するように進化してきている。
ウイルスが人間社会で猛威をふるいはじめているのも生命の進化現象なんでしょうね。
ウイルス、バクテリア、病原体というものは人間にとって不都合でコワい存在ですが、実は人間が登場する遥か昔から地球上にはいたわけです。
なぜ彼らが存在しているのかといえば、役割があって、増えすぎた生物個体群を減らすことだったわけです。
今まで動物とウイルス、同じ生態系に共生していたものが、人間社会と敵対するように進化してきている。
ウイルスが人間社会で猛威をふるいはじめているのも生命の進化現象なんでしょうね。
ウイルス、バクテリア、病原体というものは人間にとって不都合でコワい存在ですが、実は人間が登場する遥か昔から地球上にはいたわけです。
なぜ彼らが存在しているのかといえば、役割があって、増えすぎた生物個体群を減らすことだったわけです。
——ということはウイルスが増えすぎた人間を狙ってもおかしくはないですね。
五箇 生命はみんなそうです。ライオンがシマウマを食べて、シマウマの個体数が調整されているんです。同時に脚の早いシマウマだけが、適応し進化していくわけです。
食べるもの、食べられるものお互いに進化し続ける。
そして生態系ピラミッドが安定するわけです。
ウイルスの役割は内側から食べ、弱い個体を排除する。
自分たちがいても死なない生物の中で生き残り共進化を果たす。
増えすぎていると、タカりにいく。
現在は明らかに人間の数が増えすぎていて、だからウイルスがたくさん襲ってくる。
また人の数が密集していると伝染もしやすい。ホストとしてもってこいです。
「そのうち生き残るやつもでてくるだろう」
とウイルス側が攻め続けている状態です。
本来、進化のルールとしてはウィルスの蔓延とともに人間がバタバタと死んでいって、最後に、ある程度の個体数で生き残った抵抗性人類がウイルスと一緒に進化していき、新しい人間とウィルスの共生系が作られる。
でも、人間は、誰も死にたくないので、薬でウィルスを排除しようとする。
死ぬべきものが死ぬという進化ではなく、ウイルスを死滅させようとする。
そうするとウイルスも抵抗力をつけパワーアップする。
この人間とウィルスの間のいたちごっこ(軍拡競争)は圧倒的に人間の方が分が悪い。
ウィルスの進化速度に対して人間の創薬スピードが間に合わない。
今後新しいウィルスの感染爆発を防ぐためにも、彼らの住処である生物多様性の保全や自然共生を考えていかなくてはならない。
食べるもの、食べられるものお互いに進化し続ける。
そして生態系ピラミッドが安定するわけです。
ウイルスの役割は内側から食べ、弱い個体を排除する。
自分たちがいても死なない生物の中で生き残り共進化を果たす。
増えすぎていると、タカりにいく。
現在は明らかに人間の数が増えすぎていて、だからウイルスがたくさん襲ってくる。
また人の数が密集していると伝染もしやすい。ホストとしてもってこいです。
「そのうち生き残るやつもでてくるだろう」
とウイルス側が攻め続けている状態です。
本来、進化のルールとしてはウィルスの蔓延とともに人間がバタバタと死んでいって、最後に、ある程度の個体数で生き残った抵抗性人類がウイルスと一緒に進化していき、新しい人間とウィルスの共生系が作られる。
でも、人間は、誰も死にたくないので、薬でウィルスを排除しようとする。
死ぬべきものが死ぬという進化ではなく、ウイルスを死滅させようとする。
そうするとウイルスも抵抗力をつけパワーアップする。
この人間とウィルスの間のいたちごっこ(軍拡競争)は圧倒的に人間の方が分が悪い。
ウィルスの進化速度に対して人間の創薬スピードが間に合わない。
今後新しいウィルスの感染爆発を防ぐためにも、彼らの住処である生物多様性の保全や自然共生を考えていかなくてはならない。
——まるでウイルスに意思があるかのようですね。
五箇 端からみるとそうですが、ウイルスとしては強い遺伝子を持ったものだけが生き残って、人間を襲っているんです。
——現状の人口はバランスの悪い数なんですか?
五箇 例えば成人体重が5、60キログラムと、動物界でも大型の霊長類が70億人。
しかも貧困で早逝するアフリカなども合わせたとしても何十年という長寿命です。
先進国のひとりの人間の一生あたりの消費するエネルギーはアフリカ象何十頭分に匹敵するはずです。
カロリーベースで計算しても、地球上のエネルギー資源をものすごい勢いで吸い取っています。
化石燃料を掘り出し、燃やして生じる有害物質などの排出量などの有害物質もすごい。
そう考えると70億という数字が生物学的に異常とわかる。
今後半世紀で100億人を超えると予想されていますからね。一時的にしろ、人口爆発は地球への負荷も大きくなるんです。
我々ホモサピエンスは大型の動物です。
体型の近いほかの類人猿、チンパンジーやゴリラを見ると、本来の自然にいる個体数はとても少なく、1000万頭もいないぐらいなんです。
それが地球上のエネルギーで支えられる適正な割合なんです。
だからどう見ても70億人はおかしい。
そうなると元々の自然エネルギーだけでは人間社会の資源は支えられないので、農業や工業で生産性を高め、そこに化石燃料を投入し、結果、大量の熱エネルギーと温室効果ガスを排出し、大量の廃棄物がたれながされる。
自然生態系では外部から投入されるエネルギーは太陽光だけですが、それだけではこの膨大な人間の人口を支えることができないため、化石燃料が投入され、自然サイクルを超えたエネルギー消費と物質生産が繰り返され、自然生態系の収支は完全に狂ってしまった。
どこかで止まらないと。
まずは我々先進国から省エネ循環型社会を目指さない限り、地球環境の持続性は実現し得ないと思います。
しかも貧困で早逝するアフリカなども合わせたとしても何十年という長寿命です。
先進国のひとりの人間の一生あたりの消費するエネルギーはアフリカ象何十頭分に匹敵するはずです。
カロリーベースで計算しても、地球上のエネルギー資源をものすごい勢いで吸い取っています。
化石燃料を掘り出し、燃やして生じる有害物質などの排出量などの有害物質もすごい。
そう考えると70億という数字が生物学的に異常とわかる。
今後半世紀で100億人を超えると予想されていますからね。一時的にしろ、人口爆発は地球への負荷も大きくなるんです。
我々ホモサピエンスは大型の動物です。
体型の近いほかの類人猿、チンパンジーやゴリラを見ると、本来の自然にいる個体数はとても少なく、1000万頭もいないぐらいなんです。
それが地球上のエネルギーで支えられる適正な割合なんです。
だからどう見ても70億人はおかしい。
そうなると元々の自然エネルギーだけでは人間社会の資源は支えられないので、農業や工業で生産性を高め、そこに化石燃料を投入し、結果、大量の熱エネルギーと温室効果ガスを排出し、大量の廃棄物がたれながされる。
自然生態系では外部から投入されるエネルギーは太陽光だけですが、それだけではこの膨大な人間の人口を支えることができないため、化石燃料が投入され、自然サイクルを超えたエネルギー消費と物質生産が繰り返され、自然生態系の収支は完全に狂ってしまった。
どこかで止まらないと。
まずは我々先進国から省エネ循環型社会を目指さない限り、地球環境の持続性は実現し得ないと思います。
——100億人に行く前になにかが起こりますか?
五箇 ぺっちゃんこになってしまうかもしれない。全滅はしなくても、不幸なことに貧困、飢餓、病気に悩まされることになる可能性がある。
——貧困や飢餓でカニバリズムが起こる可能性もありますか?
五箇 原始人類の歴史を考えると、ありえます。人間同士が殺戮により資源の独占をはかる。
例えばイースター島のモアイ像を作っていた民族は自滅しました。島の中にいくつも部族があって、資源獲得競争の果てに人口増加と自然破壊と争いの繰り返しの果てに滅んだともいわれています(その他、イースター島の悲劇には諸説あり)。
資源を巡っての民族間・国家間の争い、戦争が起こるリスクは現代でも決して小さなものではなく、現在の不安定な世界情勢を考えると、むしろ大きくなって来ている。
例えばイースター島のモアイ像を作っていた民族は自滅しました。島の中にいくつも部族があって、資源獲得競争の果てに人口増加と自然破壊と争いの繰り返しの果てに滅んだともいわれています(その他、イースター島の悲劇には諸説あり)。
資源を巡っての民族間・国家間の争い、戦争が起こるリスクは現代でも決して小さなものではなく、現在の不安定な世界情勢を考えると、むしろ大きくなって来ている。
(取材・文=松本祐貴)
五箇公一(ごか・こういち)
1965年、富山県生まれ。国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室室長、農学博士。京都大学農学部卒業、京都大学大学院昆虫学専攻修士課程修了。宇部興産株式会社に入社し、殺虫剤、殺ダニ剤を開発する。
1996年から国立環境研究所にて生物多様性の研究や法律改正などに関わる。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(創美社/集英社)などがある。
1996年から国立環境研究所にて生物多様性の研究や法律改正などに関わる。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(創美社/集英社)などがある。